あなたのプロジェクトで「本当の」情報が報告されないのはなぜか?

PDCAを機能させて大火事を予防する

円滑なプロジェクト運営には、PDCAサイクルを継続的に回すことが欠かせません。

PDCA Cycle by Karn G. Bulsuk (http://www.bulsuk.com). Originally published at http://www.bulsuk.com/2009/02/taking-first-step-with-pdca.html
PDCA Cycle by Karn G. Bulsuk (http://www.bulsuk.com). Originally published at http://www.bulsuk.com/2009/02/taking-first-step-with-pdca.html
PDCAサイクルとはPlan(計画)、Do(実施・実行)、Check(点検・評価)、Act(処置・改善)という業務を継続的に改善していくプロセスです。

  • Plan : 過去の実績やプロジェクトの特質、制約条件をもとにして計画を作成する。
  • Do: 計画に従って実行する。
  • Check: タスクの実施状況が計画に沿っているかどうかを確認する。
  • Act: 計画との差異を調査・分析し必要な改善を行う。

PDCAを継続的に回し、短いスパンで小さな改善を積み重ねて、こきざみに火消しをすることにより、大火事を予防します。

正しい情報を収集できていますか?

プロジェクトの状況を把握するためには、プロジェクトの特性に応じて、定量的な情報(進捗・品質・コストなど)と定性的な情報(課題状況、外部要因の変化、潜在リスクなど)をバランス良く収集する必要があります。

ほとんどのプロジェクトでは、日次・週次の進捗報告などで、一定期間ごとにプロジェクトデータを収集するしくみをつくりますよね。

しかし、その報告の精度は十分ですか?

進捗の遅延や、バグの多発など進捗会議で問題なりそうな情報を隠されたり、数値を「ナメられた」ことはありませんか?

PDCAを機能させるためには「正しい」情報が絶対に必要です。

正しい情報に基づき、適切なアクションを起こすからこそ、状況を是正できるのです。

「本当の」情報が上がってこない理由

都合の悪い情報が上がってこなかったり、情報の精度が低いといった問題は、なぜ発生するのでしょうか?

そのような経験があるプロマネは、以下の2つのポイントを確認してみてください。

ポイント1 報告を真剣に確認しているか?

現場から上がってきた情報(報告)はPM・PMOやチームリーダが「真剣に」確認しなければなりません。

そんなのあたりまえだろ…と思うかもしれませんが、実際には表層的にしか見ていないプロジェクトが非常に多い。

  • 前回の報告時と比較して、不自然だったり問題が潜んでいると感じられる数値の変化はないか?
  • 明確な基準に従って進捗・品質数値が集計されているか?
  • 報告者は、定量的なデータから推測される懸念点を認識できているか? (課題として報告されているか)

など、報告された内容を鵜呑みにするのではなく、さまざまな角度から評価・分析し、気になったポイントをきちんと報告者へフィードバックするようにしましょう。

こうすることにより、情報の精度が向上していきます。

ポイント2 ネガティブな情報への対応は適切か?

計画に対して大幅に進捗が遅延している、想定以上にバグが多発し収束しない、要件の取りこぼしが見つかった…

プロジェクトを進めていく中で、できれば報告したくない、可能ならば隠してしまいたいネガティブな状況が発生します。

プロジェクトとしては、このようなネガティブな情報ほど、早期に把握し是正する必要があります。

このため、こういうネガティブな情報を報告しやすい風土づくりをすることが大切です。

「正直に報告しても支援もしてくれないし、ネチネチと詰問されるだけだから、とりあえずオンスケで報告しておこう…」などと感じさせてしまうような対応は禁物です。

ネガティブな情報に対しては、

  • いつまでに、どのようなリカバリ計画を考えているのか?
  • プロジェクトとして支援して欲しいことはあるか?

を確認し、プロジェクトとして可能な限り支援すること、早めに報告してくれたことに対する謝意を伝えましょう。

忙しいなか、貴重な時間を使って報告してくれた情報をていねいに扱い、適切な助言を伝える。

必要であれば、プロジェクトとして支援する姿勢を示すことで、徐々に信頼感が生まれ、タイムリーに「正しい」情報が伝わるようになることでしょう。

「報告のために使う時間がもったいない」となってしまうとプロジェクトはうまくいきません。

「早めに相談してみよう」と思われるオープンでポジティブな風土づくりを目指してみませんか?

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