『きっと、うまくいく』を観て感じた「笑い」の力

2009年公開のインド映画『きっと、うまくいく』を観ました。

インド映画史上歴代興行収入№1で、2010年のインドアカデミー賞では史上最多16部門受賞。スピルバーグが「3回も観るほど大好きだ」と絶賛した作品らしいですね。

公式サイトからストーリーをザクッと引用。

舞台は日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。

未来のエンジニアを目指す若き天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械よりも動物が大好きなファラン、なんでも神頼みの苦学生ラージューの“三バカトリオ”が、鬼学長を激怒させるハチャメチャ珍騒動を巻き起こす。

彼らの合言葉は
「きっと、うまくいく!!」

抱腹絶倒の学園コメディに見せかけつつ、行方不明になったランチョーを探すミステリー仕立ての“10年後”が同時進行。

その根底に流れているのは、学歴競争が加熱するインドの教育問題に一石を投じて、真に“今を生きる”ことの素晴らしさを問いかける万国普遍のテーマなのだ。

インドでは学生の自殺が多いことが社会問題となっているらしいですね。町山智浩氏が語る「きっと、うまくいく」の醍醐味によると、

勉強のプレッシャーが学生を死に追いやる実情も。「若い人の自殺は全体の4割くらい。非常に多いです」と、劇中でも描かれる若年層の自殺率の高さを示し、「(自殺は宗教的に)許されていません。自殺未遂した人はまず病院に運ばれますが、その次に逮捕されるんですよ」という事実を明かす。これには町山氏も「ええ! 自殺未遂は犯罪なんですか!?」と驚き、客席も大きくざわついた。

とのこと。映画の中でも勉強のプレッシャーに耐えられなくなった学生が自殺するシーンが出てくるのですが、子供が高学歴を得て一流企業へ就職することが、家族の生活を救うことにも繋がってたり、カースト制とも関係する根深い問題ですね…

そんな重いテーマが根底にあるわけですが、映画自体はバリバリのエンターテイメント。

バカばっかりやっているのに成績は優秀で、物事の本質を捉えて安易に体制に迎合せず、何よりも友情を大切にする主人公ランチョーの魅力、物語の前半から中盤にかけて張られる伏線が見事に回収されていく後半の気持ち良さ、インド映画お約束の歌と踊り。

3時間近くの映画ですが、全くダレることはありません。もっと、この物語を見続けたいとすら思いました。

扱うテーマがシリアスであればあるほど「笑い」を入れることで、陰と陽のコントラストが鮮明になり、より多くの人にリーチするんでしょうね。

『きっと、うまくいく』は物語として楽しめるだけでなく、根底にある「勉強とは何か? 何のために勉強するのか?」「幸せとは何か? 金があれば幸せなのか? やりたいことを我慢して金のために生きるのは幸せと言えるのか?」というテーマについて深く考えさせられました。

卒業後、行方不明になっていたランチョーとの10年ぶりの再会のシーン。美しい風景をバックに全ての謎が解き明かれた時のカタルシスと言ったら、もう最高。

こういう映画は、斜に構えず純粋に楽しむのがいいですね。良い映画でした!

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