新年を迎え、新しく何かを始めたり、一年の目標を立てた人も多いのではないでしょうか?
何か事を成し遂げようとするなら目標の設定はかかせません。しかし、その目標が適切でなければ絵に描いた餅になってしまいます。
では、どのようにして適切な目標を立てるのでしょう?
良い目標を設定するための考え方として「SMARTの原則」があります。
SMARTとは目標設定の上で注意すべき5つのポイントの頭文字を取ったものです。
SMARTの5つにポイントを押さえて目標を設定することにより、論理的かつ具体的な目標になり、具体的な「行動」につながります。
それでは、以下にSMARTの構成要素をそれぞれ紹介していきましょう。(ここではSpecific,Measurable,Achievable,Result-based,Time-boundを紹介しますが、SMARTの頭文字に当てるタンゴにはいくつかバリエーションがあるようです)
その目標は具体的でわかりやすく表現されているでしょうか?
曖昧な目標は決して達成されません。例を上げてみましょう。
■悪い例
真剣にダイエットする。
■良い例
私は毎日5kmのジョキングと週1度
30分の水泳をして、6月30日までに体重を3kg落とす。
悪い例の方は、具体的に何をやれば良いのかわかりませんし「真剣に」という表現も曖昧です。SMARTな目標設定では根性論的な考え方、表現を排除しましょう。
良い例は「誰が」「いつまでに」「どうやって」「どうなりたいか」が明確です。
その目標は達成度を測れますか?
数値化し計測できない目標は、最終的な結果に対してどの程度、進んでいるのかを判断できません。
ポイント1に上げた悪い例では、ダイエットの進捗をどのように計測するのかが明確ではありません。(体重? 体脂肪?)
良い例は「体重を3kg落とす」と何を計測すれば良いのかが明確なので、目標にどこまで近づいているかを計測することができます。
その目標は現実的で達成可能でしょうか?
人は達成できそうな目標に対しては頑張ろうという気になりますが、現在地から遠く離れた壮大で非現実的な目標に対しては、モチベーションが上がりません。
そうなると「どうせ無理だし…」と考えてしまい、具体的な行動につながりません。
その目標は成果に基づいていますか?
目標は達成したい成果に対して設定しましょう。上の例では「体重を3kg落とす」ことが成果になります。
その目標はいつまでに達成するかが明確ですか?
いつまでに達成するかの期限、マイルストーンを設定するのはとても重要です。
期限を設定すると、先延ばしや先送りができなくなりますし、現在の進捗と期限の関係から、順調なペースで進んでいるのか、あるいは、もっと努力しなければならないかが明確になります。
目標を設定するさまざまなシーンで、少し時間を取って「SMART」な目標になっているかをチェックする。これだけで達成できる可能性が高まるでしょう。
以前、私が勤務していた会社には目標管理制度がありました。
半期に一度、部下が設定した目標をレビューし、期の終わりに達成度を評価していたのですが、人により設定する目標のレベルにばらつきがあり、すり合わせに苦労した覚えがあります。
あの時、事前に部下へSMARTの考え方を伝え、目標設定のチェックリストとして共有していれば、より速く質の高い目標を設定できていたことでしょう。
仕事の目標、個人的な目標、なんでもかまいません。「この目標はSMARTか?」をチェックして、具体的な行動へつなげて行きたいですね。
行動を起こさなければ、決して目標は達成されませんから!
posted with ヨメレバ
スティーブン・R. コヴィー キングベアー出版 1996–12
目標管理の本は数多くありますが、この本から派生したものが多いですね。
posted with ヨメレバ
谷口 貴彦 プレジデント社 2009–12–10
【ダイジェスト版マイ・ゴール】これだっ!という「目標」を見つける本
posted with ヨメレバ
リチャード・H・モリタ イーハトーヴフロンティア 2007–01–10
posted with ヨメレバ
海原 悠雲 インデックス・コミュニケーションズ 2009–02–20
-1063人の収入を60日で41%アップさせた-目標達成する技術 ~どんな目標も達成できる「成功の心理学」~
posted with ヨメレバ
マイケル・ボルダック フォレスト出版 2008–12–12
posted with ヨメレバ
デビッド・アレン 二見書房 2008–12–24