英ロックバンドのアイアン・メイデン、ビッグデータを活用したユニークな手法で違法ダウンロードに対応という記事がありました。

内容をざっくりとまとめると、こんな感じです。(現在は一部誤認があった旨、追記されています)

  • アイアン・メイデンが楽曲の違法ダウンロードに困っていた。
  • 法的に争うのはやめて、多く違法ダウンロードされている国を調べて重点的にライブを行った。
  • 結果、ライブは大盛況でライブやグッズ販売により大きな収益を上げた。

Gunosy経由で流れてきたこの記事を読んで、グレイトフル・デッドがライブでの録音と、音源の交換を自由にしてファン層を拡大し、ライブでのマネタイズに成功した話と似てるなぁ…と思ったのですが、その記事のコメント欄にあった、

ヘビメタのスーパーバンド、アイアン・メイデンは著作権海賊が大好きという作り話がネットで事実に化けたわけ | TechCrunch Japan

という記事を読んでみたら、これを否定する以下の内容がありました。

  • 話の発端はGuardianのIron Maiden: too hairy for pop but still turning metal into goldという記事。
  • それを受けてRolling StoneがIron Maiden Using BitTorrent Analytics to Plot Toursという記事を書いた。
  • これらの記事によりネット上で広く拡散したが、アイアン・メイデンへライブのアドバイスをしたというMusicMetricに取材したところ「残念ながらCiteWorldの記事は事実とはいえません。アイアン・メイデンが当社の分析データをツアーの企画のために使ったとわれわれが述べたことはありません」というコメント。

あまりにもクールなアプローチですし、いかにもネットユーザが好みそうな話なので拡散したんでしょう。カッコいいもんな。

ただ、このデータってライブで訪れたことがないがダウンロード数が多い(人気が高い)国を見つけるなど、実際に十分ビジネスへ活用できそうですし、今後は本当にそういう成功例が出てくるでしょうね。

録音・録画できるハードやメディアに著作権料を乗っけるといった、違法行為をしない人にとってはデメリットしかない方法ではなく、グレイトフル・デッドのように、アーティストもファンもハッピーになるビジネスモデルが生まれるといいですね。

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グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ